鍼灸師国家試験の難易度は?合格率と勉強法を解説
国試対策・勉強
鍼灸師
鍼灸師として働くためには、「はり師」と「きゅう師」の国家資格を取得しなければなりません。
国家試験は1年に1度、2月に行われ、約4,000人が受験します。
そこで合格できなければ1年間を棒に振ってしまう可能性もあります。
しっかりと国家試験の対策を行って確実に合格できるようにしましょう。

鍼灸師国家試験の概要
鍼灸師は「鍼灸師」という資格国家資格があるわけではなく、「はり師」と「きゅう師」の2つの国家試験に合格することで名乗る総称です。
本記事では、はり師ときゅう師の国家試験を合わせて鍼灸師の国家試験と呼んでいきます[r11.1]。
2つの国家試験に合格しないといけないと聞くと、ハードルが高いと感じてしまうかもしれませんが、はり師ときゅう師を同時に受験する場合は重複している科目に関しては片方のみ受験すればもう片方の受験は免除できます。
鍼灸師の国家試験は、毎年2月に行われていて、大学や専門学校などの養成施設で3年以上学び、所定の単位を取得した人が受験することができます。
鍼灸師国家試験の難易度とは
次に、鍼灸師の国家資格の合格率や科目の難易度について見ていきましょう。
合格率から見る難易度の実態
はり師 国家試験データ
| 実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 平成26年度(第23回) | 4,976 | 3,808 | 77% |
| 平成27年度(第24回) | 4,775 | 3,504 | 73% |
| 平成28年度(第25回) | 4,527 | 3,032 | 67% |
| 平成29年度(第26回) | 4,622 | 2,667 | 58% |
| 平成30年度(第27回) | 4,861 | 3,712 | 76% |
| 令和元年度(第28回) | 4,431 | 3,263 | 74% |
| 令和2年度(第29回) | 3,853 | 2,698 | 70% |
| 令和3年度(第30回) | 3,982 | 2,956 | 74% |
| 令和4年度(第31回) | 4,084 | 2,877 | 70% |
| 令和5年度(第32回) | 4,176 | 2,892 | 69% |
| 令和6年度(第33回) | 4,150 | 3,066 | 74% |
| 計 | 48,437 | 34,475 | 71% |
きゅう師 国家試験データ
| 実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 平成26年度(第23回) | 4,893 | 3,773 | 77% |
| 平成27年度(第24回) | 4,732 | 3,550 | 75% |
| 平成28年度(第25回) | 4,443 | 3,010 | 68% |
| 平成29年度(第26回) | 4,555 | 2,845 | 62% |
| 平成30年度(第27回) | 4,655 | 3,656 | 79% |
| 令和元年度(第28回) | 4,308 | 3,201 | 74% |
| 令和2年度(第29回) | 3,797 | 2,740 | 72% |
| 令和3年度(第30回) | 3,892 | 2,963 | 76% |
| 令和4年度(第31回) | 4,010 | 2,875 | 72% |
| 令和5年度(第32回) | 4,111 | 2,887 | 70% |
| 令和6年度(第33回) | 4,094 | 3,068 | 75% |
| 計 | 47,490 | 34,568 | 73% |
科目ごとに苦手分野を把握する
鍼灸師の国家試験ははり師ときゅう師の両方を受験する場合は、全部で14科目あります。
人それぞれ得意分野や苦手分野があるため、一概に難しい分野ということはいえません。
それぞれの分野は生理学や解剖学など一般医学を中心とした基礎医学と、はり・きゅうの専門や疾病などに踏み込んだ臨床科目に分類することができます。
分類ごとに自分の苦手な分野に注力することで、より効率的に勉強を進めることができるでしょう。
試験の出題形式と対策ポイント
国家試験には、毎年ある程度の出題傾向があります。出題傾向を把握することで、効果的な対策を行うようにしましょう。
出題形式と配点の特徴
鍼灸師の国家試験は、4択マークシート形式で1問1点で160問出題されます。試験時間は240分なので単純計算すれば1問あたりに使うことのできる時間は1分30秒です。
この時間内に問題を考えるだけでなく、マークシートを塗る時間も含まれているので、冷静に問題を解いていく必要があります。時間配分を考えながら、解きやすい問題から解いていくと良いでしょう。
ただし、問題を飛ばして解く場合はマークミスにつながる可能性も高いので、正しい回答欄に確実にマークする必要があります。また、わからない問題があっても試験終了までには必ずすべての回答欄にマークすることを忘れないようにしましょう。
科目の一覧と対策ポイント
鍼灸師の国家試験は以下の14科目から出題されます。
・医学概論(医学史を除く)
・衛生学・公衆衛生学
・関係法規
・解剖学
・生理学
・病理学概論
・臨床医学総論
・臨床医学各論
・リハビリテーション医学
・東洋医学概論
・経絡経穴概論
・東洋医学臨床論
・はり理論
・きゅう理論
科目ごとの出題数に関しては、開催年度ごとに異なることもありますが、その中でも「臨床医学各論」「東洋医学概論」「経絡経穴概論」「東洋医学臨床論」は比較的問題数が多くなっています。
合格のためには、14科目を網羅的に勉強する必要がありますが、上記の4科目に関してはより重点的に勉強することで学習効率を上げることができるでしょう。
鍼灸師国家試験の勉強法
鍼灸師の国家試験は、合格率が約70%で難易度が低く感じるかもしれませんが、受験資格を得るために3年以上養成校に通い所定の単位を取得するなど、試験前にある程度のレベルでふるいにかけられています。そのため、受験者全体の水準が高くなり、合格率が高くなっているという背景[r16.1]もあります。
学校授業を活かした基礎固め
国家試験に合格するために最も基礎的な学力を身につけるには、専門学校や大学での授業をしっかりと受けることが重要です。
学校の先生も、学生の国家試験合格のために全力でサポートしてくれるでしょう。学校の先生は、毎年国家試験の問題を見ているので傾向や対策について深い知識を持っています。
授業のわからないところや国家試験対策では積極的に学校のサポートを受けるようにしましょう。
模試や過去問の活用法
鍼灸師の国家試験対策として、国家試験の過去問を解くことも有効です。
過去問を解くことで、出題傾向や類似問題が出ている分野などを把握することができます。さらに、自分の苦手分野を明確にするために、問題を解いて終わるのではなく正解を導くための考え方やなぜ間違えてしまったのかをしっかりと復習しましょう。
過去問は、あまり古すぎるとカリキュラムの変更や関係法規などの改定により、現在において適切でない場合があるので、まずは過去5年分を目安に取り組んでいくと良いでしょう。余裕のある人はさらに遡った過去問に取り組むことでより安心して国家試験に臨むことができます。
過去問を解くことでわかった自分の苦手分野を集中的に復習することで国家試験の学習効率をより上げることが可能です。
また、模擬試験で本番にちかい状況で試験を受けることで、時間配分を改めて考えたり、マークシートの解答になれるようにしましょう。
まとめ
鍼灸師の国家試験の難易度や勉強方法について解説しました。
鍼灸師の国家試験の合格率は70%ほどを推移していて、数字だけを見れば難易度が高いとはいえないかもしれません。
しかし、合格率の高さは受験者の多くが努力している結果であり試験自体が容易なわけではありません。
学校の授業や過去問を効率的に利用して、鍼灸師として活躍する未来を勝ち取りましょう。