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就活の大事な一歩!施設見学の事前準備

治療家業界に特化した就職・転職支援サービスとして、業界最大級のウィルワンエージェントで、学生を専門に就職サポートを行うキャリアパートナーの中山さんにお話を伺いました。

記事を書いた人

中山 茜

株式会社エス・エム・エス ウィルワンエージェント キャリアパートナー
新卒専任のキャリアパートナーとして3年間担当(2022年現在)。
年間200名以上の治療家学生の就職活動をサポート。
 
学生が、治療家としての土台となる大事なファーストキャリアを自信をもって決められるよう、就活のプロとしてアドバイスを行う。
企業の良いところだけでなく懸念になり得ることもしっかり伝え、正しい判断ができるよう、その方に寄り添った誠意ある対応を心がけている。

就職活動では、ぜひとも自分の興味・性格に合う企業から内定を得たいところ。一方で、その企業が本当に自分に向いているのか、求人票やホームページだけではなかなか把握しづらいのも事実です。
少しでもミスマッチを減らすために、正式な面接を受ける前に施設見学をすることをお勧めします。
現場を知れば、自分の選択に納得感が生まれ、志望動機にも説得力が出てきます。
今回は、自分の選択に自信を持って選考に臨めるように、施設見学申し込みの方法や準備すべきポイントをご紹介します。

ミスマッチがないように、まずは施設見学

現在、柔道整復師や鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師には多くの求人が出されています。
数ある求人票の中から、あなたはどんな基準で就職先を選びたいでしょうか?

就職活動をしている方々に話を聞くと、「求人票がどれも同じに見えてきてしまって、給与が高い・家から近いなどの勤務条件の良いところが目に留まりやすい」というお声を多く聞きます。
勤務条件の良さも大事なポイントの一つではありますが、実は、条件だけで勤務先を選んでしまうと、ミスマッチの多い就職になりやすいです。

例えばあなたが、働きやすい企業を求めて、求人票で見つけた、給与が高く勤務時間が短いA社に入社したとします。
ところが、実はスタッフ一人当たりの目標数値が高く、体力的に非常にハードな職場だ、ということが入社後わかったとしたら、どう感じるでしょうか?
そういう環境が合う方もいますが、中には、「思ったのと違った」「他の会社を選んでおけばよかった」と思う方もいるでしょう。
実際に転職をする方もいるかもしれません。

求人票は、手軽に情報を知ることができる媒体です。
ただ、文字での情報伝達がメインになるので、ほんの少しの表現の違いで勘違いが起きる、本当は自分に合う環境なのに文字上では魅力を感じられない、という事象が発生しやすいです。
採用サイト等が公開されている企業の場合でも同一で、採用サイトは青ベースだから爽やかな印象だったけれど、実際の院内はオレンジベースで活気がある、など、どうしてもイメージのズレが起こります。
だからこそ、施設見学をして、施設の雰囲気、治療内容、日々の目標設定はどうなっているか、などをしっかり把握し、複数比較して選ぶようにしましょう。

見学の際は、事前に、自分が就職先選びで大事にしたいこと、それが叶えられるかどうかを知るために何を聞けばいいかを整理しておくと、より有意義に見学当日が過ごせます。

施設見学の進め方

求人票に記載されている連絡先、学校のキャリアセンターや就職ガイダンス、希望施設のホームページを通じて施設見学の申し込みをします。

日程調整

対面以外の方法の場合は、電話やメールで施設見学を申し込みます。
最近は、SNSでの企業とのやり取りも増えていますが、SNSであっても、ビジネスメールと同じような構成の文章を送る方が相手に好印象をもらえ、その後の選考に有利になる可能性があります。

細かいマナーはここでは割愛しますが、下記の2つの例を比べたとき、どちらが印象がいいかは明白でしょう。

SNSでの連絡:良い例

突然のご連絡失礼します。○○専門学校3年の○○と申します。ホームページで貴社を拝見して、ぜひ見学をさせていただきたいと思ったのですが、ご相談は可能でしょうか?
…ありがとうございます。例えば、〇月〇日の午前中などはご都合いかがでしょうか。
…はい。〇時に○○院ですね。問題なくお伺いできますので、その日時でお願いいたします。 

SNSでの連絡:悪い例

〇月〇日って見学お願いできますか?
…すいません。その時間は授業があるので、午後が良いです。
…〇時なら大丈夫です。

 

日程の調整の際は、下記3点は必ず確認しましょう。

  • 場所
  • 持ち物
  • 服装
  • 近年、「本人の雰囲気を知りたい」「施術体験がある」などの理由で、私服の方が好まれるケースも多いです。
    服装自由、と言われてどっちがいいか迷った場合は、「スーツでお伺いしようかと思っておりましたが、私服の方が良い、などのご指定があれば私服でまいります。いかがでしょうか?」というように、こちらから聞いてしまうとよいでしょう

    下記のような点も確認しておけると、より安心です。

  • 緊急連絡先
  • 所要時間
  • 施術体験の有無
  • 施術体験を受けたい、1-2年目のスタッフさんに話を聞きたい、研修の資料を見たい、などの希望があれば、企業側も事前準備が必要になります。
    自分が働きたいかどうか判断するために必要なことなのであれば、躊躇せずに日程調整の際にまとめて相談しましょう。

    身だしなみのチェック

    施設見学では、初対面の方と会うことになります。そのため、きちんとした身だしなみで訪問することがマナーです。
    気合を入れすぎるあまり、ファッションやメイクが派手になっていないか、一度自分の姿をチェックしてみましょう。
    施術体験がある場合は、スリッパや上着を脱ぐ可能性が高いです。ベルトや靴下など細かい部分も気にしましょう。

    髪色について、一般的には、日本ヘアカラー協会(JHCA)のレベルスケール7-8程度が良いと言われています。それより多少明るくても問題ない企業も多いため、不安であれば事前に確認しましょう。

    タバコや香水、制汗剤などのにおいも、意外と気にされる部分です。
    実際に、「香水の匂いがきつく、周りに気を遣えない方だと思ったので、不採用です。」と言われたケースも複数の企業であります。過度につけすぎないよう、気を付けましょう。

    施設訪問当日

    約束した時間から何分前に入ればいいのか、悩みどころですよね。
    一般的には、10分早めに施設へ到着、5分前に入室するようにします。万が一、遅れそうな場合は、採用担当者に早めに連絡を入れましょう。
    訪問時は、受付で職場見学に来た旨を告げ、担当者につないでもらいます。

    当日の担当者と合流次第、簡単な自己紹介を行います。
    その後、業務内容の説明を受けたり、施設内の見学をします。
    施設見学をしながら、採用担当者から具体的な仕事内容などを教えてもらいます。

    求人票やホームページで分からなかったことは、あとから見返せるようにメモを取っておきましょう。
    患者のリピート率、一日に対応する患者数の目安、昇格した際の給与等、数字に関係する部分はメモを取っておくと、後で他の企業と比較しやすいのでおすすめです。

    見学は、見学することではなく、この企業で働きたいかどうかを判断することが目的です。
    慣れないうちは難しいかと思いますが、できるだけ自分の中で、自分が大事にしたい軸を整理して、質問できるようにしましょう。

    施設訪問終了後

    施設訪問が終わったらお礼を述べ、退出します。
    施設見学後、お礼のメッセージを送っておくと、より好印象が残ります。

     

    施設見学でよく聞かれる質問と回答のポイント

    施設見学中、担当者も、あなたに合わせた情報提供ができるように、あなた自身について質問をしてくださることが多いです。
    ここでは、施設見学で聞かれやすいことと回答のポイントをお伝えします。事前にある程度考えたうえで臨めるとより良いでしょう。

    会社のどんなところに興味を持って見学に来たのか?

    企業としては一番気になるところなので、かなりの確率で質問されます。
    聞かれているのは、どこに興味を持ったのかであって、どうやって知ったのかではないので、
    「ホームページで見ていいなと思ったので来ました」というような、的外れな回答をしないように注意しましょう。
    自分の中で「就職先選びで何を大事にしたいのか」が明確になっていないと、この質問に上手く答えることが難しくなります。
    自分がなんとなく思っていることを言語化するのは難しいですが、一度整理できるとその後の求人探しもスムーズになります。
    どうしても明確にならない場合は、むしろ企業にそのことを伝えてしまう、という手もあります。
    「自分でもなぜ良いなと思ったのかピンと来ていなくて、だからこそ今回の見学で、自分がどんなポイントに良いなと思うのか考えてみたいと思いました。」と伝えれば、幅広くいろんな魅力を伝えてもらえる可能性が上がります。

    なぜ柔道整復師・鍼灸師・あんまマッサージ指圧師を目指しているのか?

    資格を目指した経緯の話から、企業は、あなたが興味を持っていることや、これからどうなりたいか、等を知ろうとしています。
    資格を目指すきっかけになった具体的なエピソードがある場合は、時系列に沿って詳しく説明できるように準備しておけると、相手に理解してもらいやすくなります。

    将来どうなりたいか?

    会社によっては、現場のスタッフだけではなく、幅広く活躍のフィールドが用意されているところもあります。
    開業希望なのか、現場も兼任しながらトレーナーも経験したいのか、マルチに活躍できるように色々な経験をしたいのか…等、自分なりの回答を用意しておくようにしましょう。

    実際に見学してみてどうだったか?

    何かしら、良い感想を伝えるのが定石ですが、「良いと思った具体的な理由」まで伝えられるとより印象が良くなります。
    もし、見学を通して、ぜひ働きたい、と思った場合は、その心意気を伝えてしまってもよいでしょう。

    何か質問はあるか?

    何を質問したらよいかわからなくて、「特にありません」と答えてしまう方が多いと思いますが、せっかくの機会なので得られる情報はたくさん持ち帰りたいですよね。
    疑問が浮かんだかどうか、ではなく、「明日からこの会社でしばらく働くとしたら、本当に気になることはないだろうか?」という視点で考えると良いかもしれません。
    また、感じた魅力をより深堀する質問もおすすめです。
    「近隣の学校から高校生がたくさん来る、とのことでしたが、大体一日何人くらい来るんですか?」等、
    その企業の魅力を、数値に置き換えられるようにしておけば、後から振り返るときに他の企業と比較しやすくなります。
    事前に、自分が大事にしたいことを整理しておければ、質問もしやすくなりますよ。

    キャリアの第一歩を自分に合う職場でスタートするために

    キャリアの第一歩を自分の第一志望の施設でスタートできるように、施設見学は重要なステップとなります。
    自分が働くことになる企業や施設の設備、働くスタッフの雰囲気などについて確認できるため、事業や業務への理解が深まります。
    また、せっかくの機会をより有意義に過ごすために、自分が就職で大事にしたい事を明確にしておく事前準備を心がけましょう。

     

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