あん摩マッサージ指圧師はやめたほうがいい?後悔しないために知るべきリアル
キャリア・働き方
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師の情報を集めるときに、「あん摩マッサージ指圧師 やめとけ」などのネガティブなワードが目に付くことがあります。
確かにあん摩マッサージ指圧師は、大変なことがある職業でもありますが、目指すメリットのある将来性のある職業です。
本記事を読んであん摩マッサージ指圧師として後悔の無い将来を目指しましょう。
「やめたほうがいい」と言われる理由4選
あん摩マッサージ指圧師は国家資格であり、あん摩マッサージ指圧師は、押す・もむ・たたく・さするといった手技を使った「あん摩」、皮膚をさすって血液やリンパの循環を良くする「マッサージ」、ツボを押して健康増進を図る「指圧」の3つの手技を用いて不調の改善や健康増進に貢献する職業です。
しかし、検索エンジンで「あん摩マッサージ指圧師」を検索すると「やめたほうがいい」といった予測候補がでてきて不安になっている人もいるかもしれません。
あん摩マッサージ指圧師はなぜ「やめたほうがいい」と言われてしまう理由を詳しく解説していきます。
就職先が限られている
あん摩マッサージ指圧師は治療院などの施術所に就職するケースが多いですが、就職先が小規模な場合、希望通りの日付に休みが取れなかったり長時間労働になってしまうかもしれません。また、小規模な就職先では福利厚生が整っていないケースもあります。
国家資格なのに認知度が低い
あん摩マッサージ指圧師になるには、厚生労働省または文部科学省が認定した指定の養成校に3年以上通学して国家試験に合格しなければなりません。
しかし、世間には「リラクゼーション」や「揉みほぐし」といった表現で「整体師」と呼ばれる無資格者がマッサージに近い行為が行われている現状があります。しかし、「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師に関する法律」でマッサージを行うにはあん摩マッサージ指圧師の免許を取得しなければならないとなっています。
いわば「あん摩マッサージ指圧師」が国家資格であるものの、その認知度の低さから「やめたほうがいい」と思われてしまうこともあるようです。
収入が安定しづらいケースもある
厚生労働省令和5年賃金構造基本統計調査の概況によると日本の平均年収は460万円に対して、厚生労働省の職業情報提供サイトのあん摩マッサージ指圧師のページでは、令和5年の全国平均年収は459.3万円とされています。
平均値だけを見ればあん摩マッサージ指圧師の収入は平均的といえるでしょう。
しかし、あん摩マッサージ指圧師は歩合制の導入されている治療院などもなり自身のスキルによって収入が大きく変動する職業でもあります。歩合制は1件施術を行うごとに手当が加算される制度です。そのため、思うように成果を出せない場合は平均年収よりも下回ってしまうケースもあります。
独立には営業・経営力が求められる
開業することによって自分が思うように治療や経営方針を計画・実行することが出来ます。
一方で、雇用されているときには必要にならない集客のための営業戦略や、人を雇ったり場所を借りたりといった経営力、法律の知識などあん摩マッサージ指圧師として技術以外のスキルが必要になります。
例えば、雇用されてあん摩マッサージ指圧師として働いているときには、治療院の店舗を準備する必要はないでしょう。しかし、独立開業すれば立地や家賃などを考慮したうえで治療院の店舗を準備しなければなりません。
経営が成功すれば雇用されている場合よりも多くの収入を得ることもできます。
一方で経営が軌道に乗らなければ逆に負債を抱えてしまうなどのリスクがあることも考慮しましょう。
後悔しないために考えるべき3つのポイント
ネガティブなイメージのあるあん摩マッサージ指圧師ですが、実際には高齢化社会や健康意識の高まりにより将来性のある職業といえることもできます。
そこで、あん摩マッサージ指圧師なったときに後悔しないためのポイントについて見ていきましょう。
自分が目指す働き方に合っているか?
あん摩マッサージ指圧師の就職先の小規模な治療院が多いので、どの治療院に就職するかによって働き方は大きく変わってきます。例えば、夜遅くまで開店している治療院や、土日にも開店している治療院では勤務時間が不規則になる可能性もあります。
また、治療院の経営方針によって高齢者の利用者が多いのか、スポーツをしている利用者が多いのかなどによっても業務内容は変わってくるでしょう。
勤務先や就職先の候補はあるか?
あん摩マッサージ指圧師は治療院でマッサージを行う以外にも、訪問マッサージや介護福祉分野、スポーツ分野などさまざまな働き方があります。また、あん摩マッサージ指圧師は正社員だけでなく、アルバイトなどの短時間労働や独立開業など働き方も柔軟に選択することが可能です。
自分がどのようなあん摩マッサージ指圧師を目指すのかを十分に考えたうえで、どのような勤務先を選ぶのか明確にしましょう。
他資格との併用を視野に入れるか?
あん摩マッサージ指圧師だけでなく、鍼灸院で働く鍼灸師や接骨院で働く柔道整復師のダブルライセンスを取得することで、就職先や働き方の幅を広げることができます。鍼灸院や接骨院でもマッサージを行っている場合もあり、提供できる施術をより深めることもできます。
鍼灸院とは、鍼(はり)や灸(きゅう)を用いてツボを刺激して、身体の不調を取り除く施術を行う場所です。鍼灸院は「はり師」「きゅう師」の国家資格を持っている人が開業できます。
接骨院は柔道整復師の国家資格を持った人が開業できる施術所で、捻挫や打撲、脱臼、骨折などの外傷の応急処置を行うことができます。さらに、運動療法や物理療法などの後療法も行います。
また、あん摩マッサージ指圧師の実務経験を5年以上積むことでケアマネージャーの受験資格を得ることが可能です。
ケアマネージャーとは、介護のケアプランを作成したり事業者や医療機関などと調整を行い、利用者が最適な介護サービスを受けられるようにするスペシャリストです。高齢化社会の中でケアマネージャーの需要はますます増加していくでしょう。
あん摩マッサージ指圧師はやめた方がいいのか?
あん摩マッサージ指圧師を目指すことは、就職先や収入面で不安を感じてしまう人もいるかもしれません。
しかし、あん摩マッサージ指圧師は自分の施術で利用者の不調が改善されていくのを間近で見ることのできるやりがいを感じやすい職業です。また、医療業界は知識や技術が日々アップデートされていくので、研鑽を続けることであん摩マッサージ指圧師として常に成長していくことができます。
さらに、高齢化社会で需要の増加する職業であり、独立開業など大きな収入を目指すこともできるあん摩マッサージ指圧師は将来性のある職業であるといえるでしょう。
まとめ
あん摩マッサージ指圧師が「やめたほうがいい」言われる理由について解説してきました。
あん摩マッサージ指圧師は就職先が限られていたり、認知度が低い、収入が安定しないなどのデメリットがあります。しかし、就職先についての情報を集めたり働き方を明確にすることで自分の目指すあん摩マッサージ指圧師として成功することができるでしょう。
目標を明確にして、あん摩マッサージ指圧師としての自己研鑽を積んでいきましょう。
【参照URL】 ・厚生労働省|職業情報提供サイト|あん摩マッサージ指圧師 ・厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査の概況 ・厚生労働省|令和5年賃金構造基本統計調査の概況 ・厚生労働省|職業情報提供サイト|あん摩マッサージ指圧師 |
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