柔道整復理論( 各組織の損傷( 脱臼 ) )【国試黒本の柔道整復師国家試験対策】
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柔道整復理論( 各組織の損傷( 脱臼 ) )
柔道整復師の国家試験合格に向けて、国試黒本の掲載内容を限定公開。
国家試験対策の勉強にぜひお役立てください!
【国試黒本・柔道整復師編下巻より】柔道整復理論( 各組織の損傷( 脱臼 ) )
・脱臼の定義
□関節を構成している関節端が解剖学的状態から完全または不完全に転位し、関節面の生理的相対関係が失われた状態。
※外傷性脱臼:関節端の一方が関節包を損傷し、裂口から関節外に出た状態。
例外として( 顎関節脱臼、股関節中心性脱臼 )などは関節包内脱臼とされる。
・脱臼の発生頻度
□年齢:青壮年男子のスポーツ選手や肉体労働者などに多い。
□性差:( 顎 )関節脱臼を除いて男性に多い( 約4 ~ 5倍 )。
□部位:( 肩 )関節が最も多く、次に( 肘 )関節などに多い。
※脱臼は一般的に靱帯損傷( 捻挫 )の少ない関節に多いとされる。
・脱臼数による分類
□単数脱臼、複数( 二重 )脱臼( → 1本の骨の中枢と末梢の2カ所で脱臼 )、
多発脱臼( → 2カ所以上の関節が同時に脱臼 )
・創部との交通の有無による分類
□閉鎖性脱臼:単純脱臼、皮下脱臼 ※被覆軟部組織損傷を伴わない
□開放性脱臼:複雑脱臼 ※被覆軟部組織が損傷し創部と交通している
・外力の働いた部位による分類
□直達性:膝・足・手関節、リスフラン関節などに起こることがある。
関節突起などの骨折を伴いやすい。
□介達性:大部分の外傷性脱臼は介達外力によって生じ、骨頭は
槓杆作用( 梃子の原理 )によって脱出する。
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□病的脱臼:麻痺性脱臼①、拡張性脱臼②、破壊性脱臼③ がある。
※①片麻痺の肩関節不全脱臼など ②股関節結核、急性化膿性股関節炎など、
③関節リウマチなど。病的脱臼では関節包の断裂はない。