お話を伺った人
齋藤 未有さん
卒業年
2017年:帝京平成大学 ヒューマンケア学部鍼灸学科 卒業
保有資格
はり師、きゅう師免許
現在の勤務先(開業)
国試黒本の評価
★★★★☆
鍼灸師を目指したきっかけ
私が鍼灸師を目指したのは高校3年生の進路を決めるギリギリの時期でした。それまでは医療系の仕事に興味を持ちつつ明確な進路はありませんでした。
そんな私が鍼灸師(特に女性に寄り添う鍼灸師)になることを決意したきっかけは2つあります。
1つ目は、高校2年生の時に全身性の皮膚病に罹ったことです。なかなか薬が効かずナーバスになっていたことと、私が当時、思春期ということもあり、男性の先生に全身を診てもらうのがストレスでツラい思いをしていました。
そんな時期にある女医さんに担当が変わり、とても親身になってくれたおかげで、体だけでなく「女性同士の安心感」から心も救われました。そのことをきっかけに、将来は「女性に寄り添う仕事がしたい」と思いました。
2つ目は、1つ目のきっかけから少し経った頃、テレビで美容鍼がよく取り上げられて鍼灸師という職業を知ったことです。それまで鍼灸師のイメージは「仙人みたいなおじいさんが狭い部屋で行う怪しい治療」というイメージを持っていました。(あくまでも当時の個人的なイメージです)
しかし、美容鍼が芸能人やセレブ達に注目されているのを知り、そんなイメージはなくなりました。そして健康志向が高まり自然由来のものが好まれる現代で「鍼灸」という治療法の認知が広まり特に女性のニーズが増えている一方で、女性の鍼灸師は少ないことを知り「私が女性に寄り添える女性鍼灸師になろう」と決意しました。
この2つのきっかけがあり私は鍼灸師を志しました。
試験対策・学校の授業で取り組んでいたこと
試験前1年間の座学の授業では、とにかく過去問を解き、間違えた・不安な問題を教科書で復習することを繰り返しました。
その時、教科書だけでなく、国試黒本にマーカーでチェックをいれたり、要点を書きこんだりもしました。
そうすると、科目ごとに分厚くて何冊もある教科書を持ち運ばなくても、国試黒本上下巻だけで苦手ポイントを手軽に復習できるからです。試験前もギリギリまで苦手分野を国試黒本で復習しました。
得意科目・苦手科目は何でしたか?また、苦手科目をどう克服しましたか?
得意科目は生理学と臨床医学各論で、苦手科目は東洋医学概論と経絡経穴概論でした。私は暗記すること自体が苦手なので当時とても苦戦しました。
苦手科目を克服するためにしたことは、とにかく「書く」ことです。
例えば要穴表なら、まずノートに何度も表を書いて体に覚えさせます。そして、何も見ずに書けるかを試し、苦手な箇所をまた集中的に書いて覚えることを繰り返しました。
部屋で勉強しているときは口に出しながらも書いていました。
また、経絡の場所を覚えるときは、直接自分の体表にツボの印を付けて覚えました。机や紙に向かって勉強するより、実際に体を使ってツボの位置を確認する方が覚えやすいと思うので、ぜひ試してみてください。
国試黒本を知ったきっかけ
私が通っていた大学に治療家の就職をサポートしてくれるWillone(ウィルワン)※1さんがよく営業に来られていて、その時、国試黒本の話もして下さり知ったのだと思います。
また、教授や先輩方も国試黒本の話をしていたので「国試の参考書=国試黒本」だと当たり前のように思っていました。
※1 国試黒本を出版している株式会社エス・エム・エスが運営する治療家向け求人サイト
国試黒本の使いかた・おススメポイント
※実際に齋藤さんが使っていた国試黒本
国試黒本を使う時は、補足の書き込みやポイントにマーカーを引いて、自分なりの国試攻略本にカスタマイズするといいと思います。
国試黒本には、国家試験に必要な基礎知識がギュッと詰まっていますが、その分省略されている部分もあるため教科書の内容が全て記載されている訳ではありません。
とはいえ、教科書の全範囲を覚えるのも一苦労です。
なので、国試の過去問を解き、出題された範囲と間違えた内容を重点的に国試黒本に書き込んでおくことで、国家試験に合格するために自分が最低限覚えておくポイントがまとまった攻略本になるはずです。
また国試黒本を、肌身離さず持ち歩き、暇さえあれば眺めるようにする癖を付けるとスキマ時間でも効率的に勉強できると思います。
国家黒本の評価は★4つ!その理由は?
内容、サイズ感、見やすさなど総合的に見ても便利で使いやすい参考書だと思います。
受験期は、国試黒本の他に国試の過去問題集なども購入しましたが、その中でも国試黒本は値段も手軽で助かりました。
また、毎日、分厚くて重い教科書を持って学校に通うのはとても大変でしたが、国試黒本のおかげで主要な科目の教科書持参だけで済み、荷物を最小限にすることも出来ました。
ただ、科目ごとのインデックスがわかりにくく、調べたい内容を探すのが少し手間取ったため、満点ではなく★4にしました。当時は、自分でインデックスを付けて探しやすいように工夫し対応しました。
それ以外は便利な参考書だと思うので、国試勉強のお供に持っていても損はないと思います。
受験生へアドバイス・ひとこと!
国家試験を控えた受験生の方は、試験が近づくたびにプレッシャーや不安がどんどん強くなって焦りますよね。
実際、当時メンタルが弱い私は自律神経が乱れまくり、心身ともに健康とはいえない状態でした。そんな時どうすれば良かったのか、正直今でもわかりません。
しかし、残りの日数を大切に、その日できる限り試験勉強に打ち込み、その頑張りを自分で認め、小さな達成感を積み重ねることが試験まで走り切るコツだと思います。
今はプレッシャーに押しつぶされそうで苦しいかもしれませんが、悔いが残らぬよう精一杯頑張ってください。皆さんの合格をお祈りしています。