お話を伺った人
鶴野 真也さん
卒業年
2015年:北海道柔道整復専門学校 柔道整復学科 卒業
受験予定資格
柔道整復師
国試黒本の評価
★★★★☆
柔道整復師を目指したきっかけ
柔道整復師を目指したきっかけは2つあり、1つは大学進学に魅力を感じなかったこと、もう1つは高校の部活動の経験です。
当時私は進学校に通っており、成績も悪くありませんでした。2年生の進路相談の時に先生が大学進学を勧めてくれたのですが、話してくれる大学生活や大学受験をした後の将来に面白みを感じませんでした。将来大学に進んでなんとなく働いて、なんとなく生きることに抵抗感があり、そのための勉強をする事に意味があると思えなかったのです。
安定を選ぶより自分のやりたい事を追求したいな、と思ったのが大学以外の道に進もうと思ったきっかけでした。
そして決定的に自分の進路を決めたのは、治療業界に対しての失望がきっかけでした。
柔道整復師の養成学校に入る方は、通っていた柔道整復師の先生に憧れて入学する方や接骨院の仕事に魅力を感じて入学される方が多いかと思います。
ただ私の場合は所属していた部活動の先輩や同級生を診てくれる先生がおらず「しっかりした接骨院や整形外科のサポートがあればこんな風にはならなかったのに」と悔しい思いをした事で、この業界を変えるような医療人になって、困っている人を助けてあげられるようになりたいと思い養成校を目指し始めました。
当時の思いが今の原動力になっています。
試験対策・学校の授業で取り組んでいたこと
学校の授業で先生が仰った大切なポイントや、自分で覚えておかなきゃいけないなと思ったポイントはノートに赤字で書いて、赤シートで隠せば穴埋め問題集になるようにしていました。学校のテストの場合は対策用の問題集が無いので、過去問を先輩から貰ったり、情報を聞いたりして対策問題を自作してクラス全員で共有したりもしていました。
また国試前はクラス独自の取り組みで成績上位者と成績下位者が3人1組でバディーを組み、得意科目や勉強の仕方を教え合うようにしていました。取り組みのおかげかクラスの合格率が88%と過去最高の合格率を誇ったクラスになりました。
クラス全体の仲が良かったので出来たのだと思います。
得意科目・苦手科目は何でしたか?また、苦手科目をどう克服しましたか?
得意科目は一般臨床と生理学でした。英語の名称やカタカナを覚えるのが得意だったので病気や臓器の器官の名前などを英単語のように単語帳にして機能や補足を書き加えるというような形にしていました。後々の国家試験の時も使ったので3年間単語帳にはお世話になりっぱなしでしたね。
苦手科目は柔整理論でした。1番知っておかなければいけない部分がどうしても覚えられず四苦八苦したのを覚えています。
苦手を克服するためにやった事は苦手科目の中でも比較的得意な分野を中心に勉強することと、間違えた問題や分からなかったことを再度ノートにまとめ、自分専用の間違いノートを作って理解できるまで何度も繰り返し解くことです。
特に転移方向と筋肉の走行は未だによく間違えます。
国試黒本を知ったきっかけ
過去問集だけだとなかなか模試の点数が伸びず困っていた三年生の時期に先輩にすすめられて知りました。
黒本を持つまでは常に3~5教科分の教科書を持ち運んで勉強しないといけなかったですが、黒本を手にいれてからは小さな冊子2冊で重要な部分が纏まっていて、どんな所ででも自分の覚えていないところの確認ができたので、カフェなどの家以外で勉強してるときも大変助かりました。
国試黒本の使いかた・おすすめポイント
基礎勉強がある程度終わった段階から使い始めるのがおすすめです。なぜかと言うと黒本と国家試験問題集だけだと設問に対する回答しか覚えられず、出題形式を変えられたり、設問の表現が変わると対応出来なくなってしまうからです。
当時の使い方としては赤シートで隠しながら一問一答形式で解いていき、間違えたところにチェックを付けておいて繰り返し出来るまで解いていました。また解けなかった所や理解していなかった部分は教科書で調べて補足説明や重要語句を書き加えていました。
黒本は答えの確認や、どのくらい覚えているのか手軽にチェックするためのツールとして使う事が多かったです。
国家黒本の評価は★4つ!その理由は?
知識の再確認や問題集で間違えた部分の確認、また空き時間でさくっと勉強したい時に重宝しました!
過去問でよく出る項目が網羅されているので、かなり勉強が楽になったのを覚えています。やる気の出ない時でも「黒本眺めるだけでもやろう」と思える手軽さなので受験勉強の励みになり、お陰で合格を勝ち取ることが出来ました。
ただ黒本の知識だけでは合格を勝ち取る事は難しいと感じたので★1つマイナスです。
例えば1つの疾患をとった時も症状や好発年齢などは書かれていますが、その疾患がどんな物で、代表される身体所見がどのような外観なのか、何が原因なのか、骨折や脱臼であれば転位の図示などが無いのでイメージがしにくかったりする所があります。最近の国家試験は難化している為、様々な出題パターンと理解が必要になっていきます。
あとは赤文字の所を覚えようとしてしまうので黒字で書いてある大切な部分が記憶できなくなる傾向があります。やはり黒本+教科書の学習が必須だと思います。
受験生へアドバイス・ひとこと!
まずはここまで頑張ってきた皆様大変お疲れ様でした。
ここから国家試験までの頑張りが資格を取ったあとに生きていきます。
なぜなら資格を取ったあとも学びは続いていきます。どんな方向に進んでも柔道整復師として働いていくなら学校で学んだことは必ず役に立ちます。(私自身未だに学校の教科書を用いて勉強し直します。)
試験のためだけと思わず、自分の実現したい将来の為の勉強と思って取り組んで見てくださいね!
「目標に向けて努力した結果、成功を掴む」という体験は必ず人生のあらゆる場面で生きてくるものです。私自身もつまずいた時に「あの時頑張れたのだから今回も大丈夫だ」と自分を奮い立たせることが出来ました。
皆さんの将来に幸多からん事を期待しております。