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第32回鍼灸国家試験の合格発表はいつ?

合格発表はいつ行われる?

鍼灸国家試験の合格発表は通常、試験日の約1か月後に行われることが多いです。
第32回の鍼灸国家試験に関しては令和6年3月26日(火曜日)の午後2時に合格発表されることが厚生労働省より発表されています。
また、厚労省のホームページだけでなく公益財団法人東洋療法研修試験財団のサイトにも掲載されます。

鍼灸師の第32回国家試験の解答速報ページはこちら

鍼灸国家試験の合格発表の際に必要な情報は「受験地」と「受験番号」です。
インターネットで確認する場合には、受験地-受験番号と、受験地に対して受験番号が記載されたページにリンクされています。
これらの情報が記載されている受験票は、試験が終わっても肌身離さずに持っておきましょう。

合格発表自体は厚生労働省のホームページと公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページで発表されます。
電話による合否照会は応じてもらえないので、各自インターネットに接続できる環境を準備し、ホームページにアクセスすることで合否の確認を行う必要があります。
※以前は厚生労働本省の低層棟講堂(2F)にて、現地で合否を確認することも出来ましたが、現在はCOVID-19の流行に伴い中止しています。

また学校によっては事前に受験番号を控えており、合格発表後に合否連絡をしてくれる場合もあります。
自身の学校がどのような対応をしてくれるのか確認しておくとよいのではないでしょうか。

合格発表される時間は?

上記に記載した通り鍼灸国家試験の合格発表は午後2時に行われます。

医療系国家資格の多くも午後2時以降に発表されます。鍼灸国家試験の合格発表も例外ではありません。
合格発表当日は、他の医療系国家資格も同時に発表される場合があります。このことからホームページにアクセスが集中し、ページ表示がされなかったり、表示に時間がかかる場合が十分に考えられます。
合格発表は一定期間掲載されているのと、またアクセス集中が収まれば問題なく閲覧できるようになるので、はやる気持ちを抑えアクセスする時間をずらしてから合否確認をするのも良いかと思います。

何としてでも!という方は事前にページをブックマークしておいてアクセスしやすい状態を作っておくのも手です。
また全く繋がらない場合は、そもそもインターネットに適切にアクセスできているか通信機器の状態を確認してください。

少しすると試験の合否を記載した通知書が郵送で手元に届けられます。
一切合否を確認せずに受け取った通知書で合否を確認するのもなかなか体験できないので貴重かもしれません。笑

実際にこの通知書が手元に届き、開いたページに「合格」が記載されていた時には、改めて合格を実感したのと同時に、鍼灸師としての第一歩を踏み出した感じがして感動したのを覚えています。

 

鍼灸国家試験の合格率の平均は?

これまで鍼灸国家試験は31回行われてきています。
実際には鍼と灸は別の試験にはなりますが、共通科目が存在し同時受験が認められています。

試験についてもう少し深堀してみます。

はり師試験の合格率は?

はり師国家試験の試験内容は「共通科目160問」+「はり理論10問」=「合計170問」で構成されています。
そのうち60%以上で合格となる絶対評価のテストのため、102点得点すれば誰でも合格するテストとなっています。

過去第1回-31回のはり師国家試験の合格率の平均77%です。
はり師国家試験の直近5年間の合格率は72.9%です。
後述するきゅう師国家試験に比べると若干ではありますが、合格率が低い傾向にあることがうかがえます。

はり師国家試験の合格率推移

また受験科目は以下の科目です。
《共通科目》
・医療概論(医学史を除く。)
・衛生学・公衆衛生学
・関係法規
・解剖学
・生理学
・病理学概論
・臨床医学総論
・臨床医学各論
・リハビリテーション医学
・東洋医学概論
・経絡経穴概論
・東洋医学臨床論
《専門科目》
・はり理論

上記13科目に関する知識を問われるのがはり師国家試験となっています。
はり師国家試験では実技試験は行われず、マークシート式筆記試験のみとなります。

きゅう師試験の合格率は?

きゅう師国家試験の試験内容は「共通科目160問」+「きゅう理論10問」=「合計170問」で構成されています。
はり師国家試験と同様に60%以上で合格となる絶対評価テストであるため、102点得点すれば合格することとなります。

過去第1回-31回のきゅう師国家試験の合格率の平均78%です。
きゅう師国家試験の直近5年間の合格率は74.5%です。
はり師国家試験に比べると、合格率は高くなっています。

きゅう師国家試験の合格率推移

また受験科目は以下の科目です。
《共通科目》
・医療概論(医学史を除く。)
・衛生学・公衆衛生学
・関係法規
・解剖学
・生理学
・病理学概論
・臨床医学総論
・臨床医学各論
・リハビリテーション医学
・東洋医学概論
・経絡経穴概論
・東洋医学臨床論
《専門科目》
・きゅう理論

上記13科目に関する知識を問われるのがきゅう師国家試験となっています。
はり師国家試験同様に、きゅう師国家試験でも実技試験は行われず、マークシート式筆記試験のみとなります。

鍼灸国家試験の合格点は?

上記に記載したように、鍼灸国家試験はいずれも60%得点(170問中102得点)できれば合格できる試験となっています。
また鍼灸国家試験は成績上位者から合格といった足切りがあるような試験とは異なり、60%以上得点することができれば誰しもが合格できるテストとなっています。

一方で単純に合格率を比較した際に、合格率に差があるということは専門教科でもある「はり理論」「きゅう理論」が若干の合格率の差を分けていることとなります。
当然ながら共通科目160問は大切ではありますが、最後の後押しとして合格を確実にするためにも、専門科目の勉強は欠かせません。
(裏を返せばこの専門科目によって合否を分けている人たちも多いということです。)

鍼灸国家試験に臨む際は、全員に可能性があるテストということを意識して、自信をもって試験に臨んでください。

併せて、人によってはあん摩マッサージ指圧師の試験も同時受験する人がいるかと思います。
その場合は連日の受験となり、特に鍼灸師国家試験は2日目の最終日となります。
試験期間に求められるのは必要な知識だけではなく体力も必要とされるので、普段から規則正しい生活を送り試験に備えておくことで、当日も緊張せず臨むことが出来るかと思います。

合格後は忘れずに免許申請を!

無事に鍼灸師国家試験に合格したとしても、すぐに鍼灸師として働けるわけではなく厚生労働省に免許の登録をする必要があります。
免許登録が無事に済み、鍼灸師として登録されて初めて資格者として活動することが出来るようになります。

実際に免許を申請してから免許証が手元に届くまで1か月ほどかかります。
書類申請は大変なので後回しにしがちですが、何年も勉強して合格して手に入れた大切な免許です。合格した直後にすぐに所定の手続きを行うことをお勧めします!

免許の登録に必要なもの

免許の登録をする際には公益財団法人東洋療法研修試験財団が定める書類を提出する必要があります。
養成機関から配布される申請書類に記載して提出することで、免許の登録申請を行うことが出来ます。
また紛失した場合は、東洋療法研修試験財団宛に申請書請求を行うことで、申請書類を送付してもらうことも出来ます。

医師の診断書や収入印紙や手数料払込み用紙など書類は多岐に渡り、また一つでも不備があると受理されず、はり師・きゅう師としての免許登録が出来ないので漏れが無いようにしっかりと準備して申請するようにしてください。

   

参考文献

・厚生労働省,はり師国家試験の施行,https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/harishi/,2023年9月1日,最終アクセス2024年2月7日.
・厚生労働省,きゅう師国家試験の施行,https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/kyushi/,2023年9月1日,最終アクセス2024年2月7日.
・公益財団法人東洋療法研修試験財団,過去の受験者数,https://www.ahaki.or.jp/examination/examinees.html,最終アクセス2024年2月7日.
・公益財団法人東洋療法研修試験財団,試験概要,https://www.ahaki.or.jp/examination/outline.html,最終アクセス2024年2月7日.
・厚生労働省,第31回あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師国家試験の合格発表について,https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2022/siken13_14_15/about.html,2024年2月7日.
・厚生労働省,あん摩マッサージ指圧師国家試験の施行,https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/anma/,2023年9月1日,最終アクセス2024年2月7日.
・公益財団法人東洋療法研修試験財団,免許登録の案内,https://www.ahaki.or.jp/registration/guidance.html,2022年9月21日,最終アクセス2024年2月7日.

平松 燿

記事を書いた人

平松 燿

はり師・きゅう師、修士(学術)
eスポーツトレーナー、東京アニメ・声優&eスポーツ専門学校 非常勤講師

鍼灸国家試験の学習支援を行うwebメディア「はりらぼ」を運営。
効率的に国試勉強を行うことで、学生のうちに鍼灸臨床を学べる時間を作ることを目的に活動している。

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