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【柔道整復師の国家試験対策】関係法規のポイント

国試受験生の皆さんは、そろそろ仕上げの時期でしょうか。人によっては配点の比率が高い主要科目の勉強を優先しているかもしれません。そこで今回の記事では、柔道整復師国家試験の後回しになりがちな関係法規のポイントをまとめました。時間のある時にぜひ目を通してみてください。

成文法と不文法

    成文法(制定法)

    議決などで決まり文章になっているもの(優先順位がある)
    1位 憲法:(国の最高法規、憲法に反する2位以下の法律や命令は効力がない)
    2位 条約:(国際法の成文法、国内法の優劣には関わらない)
    3位 法律:(国会の議決と手続きで制定)
    4位 命令:(政令[内閣]、府令[内閣総理大臣]、省令[各省大臣]、規則[人事院])
    5位 地方自治体の条例と規則:条例(地方議会)、規則(地方公共団体の首長)

    法の優先順位:①憲法 ②法律 ③命令 ④条例 の順番を間違えないようにする
    命令は4つの別称も覚えておく

    柔道整復師法施行令は「政令」
    柔道整復師法施行規則は「省令(厚生労働省令)」

      不文法

      条文にはなっていないが、法的性質があるもの(文章化されていないもの)
      慣習法:一定期間にわたり社会で認められた習わし
      判例法:裁判の判決例の修正により、のちの裁判を事実上拘束する
      条 理:成文法、慣習法、判例もない場合。民事裁判のみ成立

      条例は成文法、条理は不文法であることに注意

      公法と私法

        公法

        国家機関と私人の関係を定める(憲法、刑法、行政法、柔道整復師法など)

        私法

        私人同士の関係を定める(民法、商法など)

        柔道整復師法

          法律(国会の議決を経て制定)

          柔道整復師法の資格を定めるとともに、その業務が適正に運用されるように規律することを目的とする

          制度を設ける理由

          患者に健康被害を与えないために、衛生水準を向上させる
          一定水準の知識及び技能を有する者が行わなければ衛生水準を低下させることになる
          柔道整復術は人体に危害を及ぼす恐れのある行為で、柔道整復免許制度を設けている
          柔道整復師法がある理由は、しっかり業務が運用されるようにルールを作るため

          柔道整復師とは

          厚生労働大臣の免許を受けて、柔道整復を業とするものをいう
          業とは反復継続の意思を持って施術を行うこと
          ※実際に行うかは別として、反復継続の意思を持って施術をする必要がある

          柔道整復師国家試験

            国家試験の不正行為者

            受験を停止させることができるのは指定試験機関
            試験を無効にすることができる、一定期間受験停止をできるのは厚生労働大臣

            国家試験の問題作成

            厚生労働大臣が試験委員を指名し、問題の作成と採点を行わせる
            試験委員の不正が発覚した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金
            懲役など刑事罰になる理由は、試験委員が公務員として扱われるため

            柔道整復師の登録

            本来は厚生労働大臣が行うが、厚生労働大臣は指定登録機関に登録事務を行わせることができる
            指定登録機関が休止、停止、天災にあった場合は厚生労働大臣が登録事務を行う
            指定登録機関、指定試験機関は柔道整復研修試験財団

            柔道整復師免許とは

            • 厚生労働大臣から免許を受ける(柔道整復師名簿に登録される)
            • 登録されないと柔道整復師業務は行えない
            • 他人への貸し出しや譲渡・相続はできない
            • 免許取り消しや業務停止がない限り、免許の効力は終生続く
            • 医師は柔道整復を行うことができるが、免許はもらえない

            消極的資格要件(相対的欠格事由)

              免許を与えない、免許取り消し、業務停止

            • 心身障害により柔道整復師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
            • 麻薬、大麻、あへんの中毒者
            • 罰金以上の刑に処された者
            • 過去に柔道整復業務において、犯罪や不正を働いた者

            柔道整復師免許は申請しなければ与えられない

            柔道整復師免許の申請で必要なもの

            • 国家試験の合格証書の写し、または合格証明書
            • 戸籍謄本または抄本または住民票の写し
            • 精神障害、麻薬、大麻、アヘン中毒を否定する医師の診断書

            名簿に登録される事項

            • 登録番号と登録年月日
            • 本籍地都道府県名、氏名、生年月日、性別(現住所ではないことに注意)
            • 試験合格年月
            • 免許取り消しまたは業務停止に関する過去
            • 再免許の際にはその旨
            • 免許証の書き換えまたは再交付した場合理由及び年月日
            • 登録削除した場合理由及び年月日

            免許証がなくても、登録申請して柔道整復師名簿に登録されていれば柔道整復を業にできる

            名簿の訂正、削除

            • 30日以内に厚生労働大臣に申請、提出
            • 本籍地都道府県名、氏名、生年月日に変更が生じた場合
              申請書に戸籍謄本(又は抄本)を添えて提出
            • 柔道整復師が死亡、失踪の宣告の場合
              申請書に免許証と死亡・失踪を証明する書類を添え提出
              届出義務者
              ・同居の親族(同居でない親族でも可)
              ・その他同居人
              ・家主、地主、土地の管理人
            • 欠格事由に該当した場合には5日以内に厚生労働大臣に返納しなければならない

            免許の書き換え交付

            免許証や免許証明書の記載内容に変更があった場合は申請し書き換え交付できる。
            申請書に旧免許証や旧証明書、戸籍謄本(又は抄本)とともに厚生労働大臣に提出

             

            免許再交付のケース

            • 免許証を破った、汚した、失った場合
              (再交付後に旧免許が見つかった場合は5日以内に厚生労働大臣に返納)

            返納のケース

            ①登録を削除
            ②免許を取り消された
            ③書き換え交付された
            ④再交付された
            ⑤再交付後に旧免許証が見つかった

            業務

            柔道整復師業務は医師、柔道整復師以外は行ってはならない
            違反した場合は50万円以下の罰金
            医師は柔道整復師業務を行えるが、柔道整復師の免許を取得するには柔道整復師国家試験に合格する必要がある

            医師の同意について

            • 骨折・脱臼の応急処置は医師の同意は必要ないが、後療は同意が必要
              (同意を得ずに行うと30万円の罰金)
              (柔道整復師の応急処置は外科手術、薬品投与、薬品調剤、販売はNG)
            • 捻挫・打撲・挫傷は柔道整復師の判断のみで業務を行うことができる
            • 同意を受けたら施術禄に必ず記載する
            • 骨折、脱臼の施術で同意を得る医師は保険医のみであることに注意する
              (美容外科など自費の意思は同意の医師に含まれない)

            業務独占と名称独占について

            • 業務独占と名称独占
              医師、歯科医師、薬剤師、看護師、歯科衛生士、診療放射線技師、助産師など
            • 名称独占のみ
              理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、保健師、視能訓練士、救急救命士、義肢装具士など
            • 業務独占のみ
              柔道整復師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、歯科技工士など

            守秘義務について

            • 医師の守秘義務で規定されている法律は「刑法」
            • 医師法は「医師のみに認められている行為」を行った場合の法律
            • 医療法は施設の管理、良質な医療を提供するための法律
              (柔道整復師がレントゲンなどを院内においてはいけないなど)
            • 個人情報保護法は個人が識別できる情報
            • 柔道整復師の守秘義務は「柔道整復師法」により規定(50万円以下の罰金)

              最後に

              いかがでしたか。柔道整復師の国試合格に向けて、これだけ勉強しておけば関係法規の対策ができるというわけではありませんが、国家試験に向け押さえておきたい部分をまとめました。試験当日まで悔いなく全力で走ってください!

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