鍼灸師の国家資格試験、合格するのは何割?難易度は?
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鍼灸師
鍼や灸で患者の不調を改善する鍼灸師になるためには、国家資格である「はり師」「きゅう師」の2つの資格を取得する必要があります。これらの資格には、毎年4,000名以上が挑戦しています。難易度や、合格率について見ていきましょう。
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「はり師」「きゅう師」の2つの資格の合格率は
鍼灸師になりたい場合、「はり師」と「きゅう師」の2つの資格を取得しなければなりません。試験は同時受験も可能で、近年の合格率はどちらとも7割以上で推移しています。詳しくは次の図表をご覧ください。
【はり師ときゅう師試験それぞれの受験者数・合格者数と合格率の推移】
年度 | はり師受験者数(人) | はり師合格者数(人) | はり師合格率(%) |
---|---|---|---|
平成24年度 | 5,157 | 4,005 | 77.7 |
平成25年度 | 5,036 | 3,892 | 77.3 |
平成26年度 | 4,976 | 3,808 | 76.5 |
平成27年度 | 4,775 | 3,504 | 73.4 |
平成28年度 | 4,527 | 3,032 | 67.0 |
平成29年度 | 4,622 | 2,667 | 57.7 |
平成30年度 | 4,861 | 3,712 | 76.4 |
令和元年度 | 4,431 | 3,263 | 73.6 |
令和2年度 | 3,853 | 2,698 | 70.0 |
年度 | きゅう師受験者数(人) | きゅう師合格者数(人) | きゅう師合格率(%) |
---|---|---|---|
平成24年度 | 5,235 | 4,138 | 79 |
平成25年度 | 4,998 | 3,946 | 79 |
平成26年度 | 4,893 | 3,773 | 77.1 |
平成27年度 | 4,732 | 3,550 | 75 |
平成28年度 | 4,443 | 3,010 | 67.7 |
平成29年度 | 4,555 | 2,845 | 62.5 |
平成30年度 | 4,655 | 3,656 | 78.5 |
令和元年度 | 4,308 | 3,201 | 74.3 |
令和2年度 | 3,797 | 2,740 | 72.2 |
出典:公益財団法人 東洋療法研修試験財団「過去の受験者数」より編集部が作成
はり師ときゅう師の受験者数は、近年減少傾向にあります。合格者数については、全体の6割前後の年度もありますが、おおよそ7割以上で推移しており、難易度はそれほど高くないといえます。
学校での勉強と受験勉強をしっかりとしておけば、多くの人が合格できるでしょう。
資格試験の前にすべきこと
鍼灸師の資格を取得するために、受験の前にどのような学習を行えばよいのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
学校に通い知識と技術を身につける
鍼灸師の国家試験を取得するために、まずは学校に通い座学で鍼灸に関する幅広い知識を、実技や実習で鍼灸師としての技術を身につけましょう。
学校での勉強の予習と復習をするなど、基本的な日々の学習はとても大切です。知識をしっかりと身につけるために、日々勉強に取り組みましょう。
卒業認定を受ける
鍼灸師の国家試験を受けるためには、学校からの卒業認定を受けなければなりません。国が認める学校で卒業認定を受けられなかった方は、受験資格を得られないからです。卒業認定を受けるためには、テストや実習に真面目に取り組む必要があるでしょう。
はり師ときゅう師を同時に受験する場合は事前に申請を
鍼灸師を目指す方の多くが、はり師ときゅう師の国家試験を同時に受験します。この2つの試験ではほとんど科目が共通しています。事前に申請することで、共通科目についてどちらか一方の試験が免除されるため2回受験する必要がなくなります。
試験の内容と注意点は
はり師ときゅう師の国家試験は、年1回実施されています。はり師ときゅう師の試験は出題数が多く、午前と午後にわけて行われるのが特徴です。具体的な出題数や合格基準について説明します。
試験は午前と午後にわけて行なわれる
はり師・きゅう師ともに、試験は午前と午後にわけて行われます。解答は四肢択一のマークシート方式です。
2020年度(2021年2月28日実施)の試験では、午前と午後で計170問出題されました。午前・午後それぞれに解答時間は2時間10分なので、1問あたり約1分半の解答時間があります。受験勉強をして知識が身についていれば、解答時間が足りなくなる心配はほとんどないでしょう。
合格基準について
2021年2月28日に実施されたはり師およびきゅう師国家試験では、1問1点、170点満点として102点以上の得点で合格でした。
はり師・きゅう師の国家試験の合格ラインは正答率60%以上です。年によって出題数は変わりますが、合格ラインは変わりません。
はり師ときゅう師を同時に受験する場合、共通科目の点数がよくとも共通科目以外「はり理論」「きゅう理論」それぞれの試験で合格ラインに満たない場合は不合格となってしまいます。
もしくは、はり理論のみ合格ラインを超え、きゅう理論が合格ラインに満たなかった場合、はり師のみ合格できゅう師は不合格ということもあります。その反対に、きゅう師のみ合格しはり師が不合格になることもあるのです。
どちらの試験も合格したいのなら、はり理論ときゅう理論それぞれバランスよく学習する必要があります。
入学すぐから受験対策は始まっている!しっかり毎日の学習を
鍼灸師の資格を取得するためには、まず鍼灸師になるための学校で卒業認定を受ける必要があります。試験は筆記試験のみですが、出題数は合計180問と膨大です。「国家試験はまだ先」と油断せず、入学後すぐから受験を意識し、合格に向けて、学校で学びを深めましょう。