【柔道整復師を目指す学生必見!】人事担当者が語る就職フェアや会社見学会活用法
業界動向・知識
柔道整復師
柔道整復師として働くには、いつから就活を始めればいいの?就活フェアや会社見学会では、どんなことをチェックすればいいの?こうした就活生の疑問について、採用に携わる大手グループ院の人事担当者にお話をお聞きしました。
コロナの影響はある?柔道整復師向けの就活フェア・会社見学会の最新事情
就活フェアや会社見学会は、新卒社員を呼び込みたい企業・治療院の情報を得られる貴重な場です。
「柔道整復師向け」であっても、一般的な合同説明会と大きな違いはありません。ただし、「この業界で働くんだ」と決めかねている学生も多い合同説明会とは異なり、柔道整復師向けの就活フェアは「この業界のどこかの企業・治療院で働くんだ」という前提で見て回る学生が多い印象があるそう。
これまでの就活フェアは対面を基本とし、学校主催で行われるケースが多く見られました。しかし、コロナ禍で状況が一変。2020年度からはほぼオンラインでの開催となっています。ただ、会社見学会は現地を基本としているところが多いとのこと。技術職だからこそ、現地で実際の施術風景や雰囲気を体感してもらうことを重視する傾向にあるそうです。
就活フェアについて
前述のとおり、柔道整復師向けの就活フェアは、コロナ禍以降オンラインがメジャーに。決められた開催スケジュールに沿って、気になる企業・治療院のルームに入室し、話を聞くスタイルで開催されています。
できるだけ多くの企業・治療院の話を聞こう
オフライン開催時と比べ、ふらっと立ち寄りにくくなった点が大きな違い。「『ルームに入る』ことに心理的ハードルを感じるかもしれませんが、不安に思う必要はありません。多くの企業・治療院の話をまず聞いてみることが大切なので、気軽に入室してほしい」というのが、人事担当者の想いです。
また、今回お話をお聞きした人事担当者によると、「開催ツールであるzoomなどに使用する名前は本名でなくてもOK。学校名だけでも問題がないと個人的には思っています。できるだけ心理的ハードルを下げ、10社20社と話をどんどん聞いていただきたいですね」とのこと。多く見聞きすることで比較材料を増やし、就職後のミスマッチを減らしたいものです。
就活フェア前にしておきたい準備・当日の持ちもの
人事担当者によると、「就活フェア前に必ず準備しておくべきことはない」のだそう。しかし、「『どんな風に働きたいか』を漠然とでもイメージしておくと、どこに焦点を当てて比較検討していけばいいのかわかりやすくなりますよ」とのこと。「自宅からの近さ」「鍼をたくさん打ちたい」「夜は早く帰りたい」「こういう技術を学びたい」など、何でもいいので自分が重視したいポイントを洗い出してみましょう。
また、人事担当者に聞きたいことがあるのであれば、事前に質問内容をまとめておきましょう。緊張しながらでも、抜け漏れなくきちんと聞くことができますよ。何社も話を聞いたあと、どの情報がどこのものだったかわからなくならないよう、メモを取って比較できるようにしておくと◎。
質問内容については、「何でも聞いてください」とのこと。過去には「昨年の賞与実績を教えてください」なんて質問もあったそうです。お金に関する話は「聞いていいのか」と悩みがちかもしれませんが、働く上で重要な情報。「うやむやなまま入社を決めるより、事前に聞いて納得して入ってほしい」とお話してくれました。話を聞いた上で気になる会社と出会えたら、その場で見学を申し込むことも可能です。
なお、その場で聞きづらいことは後日メールやLINEで聞いてもOK。直接のやり取りにハードルを感じるのであれば、学校の先生を通しての質問も受け付けているそうです。
服装に関しては、対面開催・オンライン開催共に私服でOK。どうしても気になる場合は、衿付きのシャツなど、カジュアルすぎない服装を選べば無難です。
会社見学会について
就活フェア後は、気になる会社に実際に見学に行きましょう。なお、見学前に必ずしもフェアに出る必要はありません。気になる会社があれば、積極的に見学を申し込みましょう。申し込み方法は、その会社が設けている窓口であればどこからでも問題ないとのこと。人事担当者は「最近では、InstagramやLINEから応募連絡がくるケースが多いです。気軽に応募していただけたらと思います」と教えてくれました。
当日の服装は通学スタイルでOK。わざわざスーツを着てくる必要はありません。会社によっては、施術体験を受けさせてくれるところもあるため、ラフな格好でまったく問題ないそうです。会社見学はあくまで見学。「面接ではないので、気軽にお越しください」とのことです。ただ、感じたことや質問への回答を書き留めるため、メモは持参しておくとよいでしょう。
人事担当者が勧める「会社見学会で見ておいてほしいこと」は、「現場に行ってみないとわからないこと」。給与面や労働時間など条件面は求人票や会社HPから拾えますが、温度感は自分の目で見なければわかりません。「元気よく挨拶をしています!」の「元気」度合いが自分に合っているかどうかなど、肌で感じる部分をしっかりチェックしましょう。
患者さんとの距離感も、企業・治療院によって異なります。どのように施術を行っているかも合わせて見ておきましょう。
また、見学時に「自由に見てくださいね」という対応をするところは入社後も自主性に任せ、担当者がしっかりついて見て回ってくれるところは入社後の研修や教育が手厚いという可能性もあるのだとか。自分に合いそうなところかどうか、判断材料のひとつにしてみると良いでしょう。
開始時期は3年生の4月が理想。納得して入社できる先を見つけよう
柔道整復師や鍼灸の求人数は多く、「就職するだけ」でいいなら国家試験が終わったあとからでも十分間に合います。しかし、就職は自分の将来を決める大切な一歩。「自分が欲する条件を満たす会社、やりたいことがやれる会社で働くためにも、早めに就活を始め、複数社を比較した上で決めてほしいですね」と語ってくれました。
理想は3年生の4月スタート。夏~秋までに就職先を決められれば、国家試験の勉強にも集中できます。自分で納得した上で入社できるよう、計画的に動きましょう!