あん摩マッサージ指圧師になるには？資格の取得方法や気になる準備

業界動向・知識

あん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師は揉む・押す・擦るなど様々な手技を用いて患者さまの不調やコリを取り除く仕事ですが、あん摩マッサージ指圧師になるにはどのような手順を踏めばよいのでしょうか。

本記事では、あん摩マッサージ指圧師になるための方法やあん摩マッサージ指圧師を目指すうえでの心構えについて解説しています。

あん摩マッサージ指圧師になるには

あん摩マッサージ指圧師は、押したり、揉んだりなでたりすることで血行を良くしコリや痛みなど患者さまの身体の不調を取り除く仕事です。
これらあん摩マッサージ指圧師の仕事は厚生労働省の定める国家資格でありこの医療資格を持っていないとあん摩やマッサージなどの施術を行うことができない業務独占資格です。

学校に通って国家資格に合格する

あん摩マッサージ指圧師として働くには、あん摩マッサージ指圧師の国家試験に合格して資格を取得しなければなりませんが、あん摩マッサージ指圧師の国家試験は誰でも自由に受けられるわけではありません。

あん摩マッサージ指圧師の国家試験を受験するためには、文部科学大臣か厚生労働大臣の指定する大学か専門学校で3~4年間勉強する必要があります。ただし、2024年現在あん摩マッサージ指圧師のカリキュラムのある4年制大学は視覚障害者・聴覚障害者のみ受験資格のある筑波技術大学以外にはありません。

あん摩マッサージ指圧師の国家試験は1年に1度実施されます。試験は4者択一のマークシート式試験で、あん摩マッサージ指圧師の知識だけでなく、医学概論や公衆衛生学、生理学、関係法規など幅広く出題されます。

あん摩マッサージ指圧師になる条件

あん摩マッサージ指圧師として施術を行うためには、あん摩マッサージ指圧師の国家資格の取得が絶対条件です。

リラクゼーションを目的とした美容サロンなどでグレーゾーン的に施術を行っている例が見受けられますが、これらはあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律に違反する違法行為で、「指圧」や「マッサージ」を行う際はあん摩マッサージ指圧師資格を取得している必要があります。

民間資格でもマッサージに類似するようなセラピストに関する資格もありますが、これらの民間資格は国家資格と比べて簡単に取得することができます。民間資格の場合、特定の協会が開催しているセミナー受講を数か月受講したり資格によっては通信教育で筆記試験のみでも取得することができます。

国家試験は筆記試験のみですが、国家試験の受験資格を得るために3年以上厚生労働省や文部科学省の指定の学校に通う必要があります。そのカリキュラム内には実技実習もふくまれていて国家資格と民間資格の信頼性は比べるまでもありません。

患者さまの身体に直接触れる仕事である、あん摩マッサージ指圧師はしっかりと知識を得て行うべきでしょう。

あん摩マッサージ指圧師を目指せる学校の種類

あん摩マッサージ指圧師になるための国家試験の受験資格を得るためには、大学や専門学校で3年以上学ぶ必要があります。

2024年5月現在、あん摩マッサージ指圧師の国家試験の受験資格を得られる4年生の大学は全国でも１校しかありませんが、2025年にあん摩マッサージ指圧師の国家試験の受験資格が得られる短期大学の学科が開設予定です。

一般的に専門学校では、特定の技術や知識を集中的に学習するので、より実践的で大学や短期大学で学ぶよりも即戦力になりやすいでしょう。一方で、大学や短期大学では専門分野以外の外国語の授業や研究など幅広い視野をもって学習できます。

あん摩マッサージ指圧師として、少しでも早く活躍したいのかあん摩マッサージ指圧師を目指しつつも様々な可能性も残しておきたいのかなど、自分の気持ちと向き合って進学する学校を考えてみましょう。

国家資格取得前にやっておきたいこと

あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得するためには、3年以上養成施設に通う必要があります。

学校に通わないといけないというとデメリットに感じてしまう人も入れませんが、学校に通っている間しかできないこともあるので学校生活を有効的に過ごしていきましょう。

国家試験に向けて

あん摩マッサージ指圧師の国家試験は、解剖学や生理学、リハビリテーション医学、東洋医学概論、あん摩マッサージ指圧理論など幅広い科目から出題されるので、コツコツと勉強をしていくことが重要です。

国家試験は1年に1回しか開催されないので、1度不合格になってしまうと1年後まで次のチャンスがなくなってしまいます。これは、プレッシャーにもつながるので国家試験に自信をもって臨めるように日頃から努力を積み重ねていきましょう。

実際の臨床に向けて

国家試験では筆記試験のみですが、あん摩マッサージ指圧師の仕事は実際に手を動かす仕事がメインで、学校のカリキュラムには必ず実習が含まれています。実習では学生同士でペアになって施術を行いますが、あん摩マッサージ指圧師の仕事を実際に練習できる貴重な機会なのでしっかりと実習で学びましょう。

あん摩マッサージ指圧師は、患者さまの不調を取り除いたりリラックスしているかを把握するためにコミュニケーション能力も重要です。コミュニケーション能力は一朝一夕で磨くことはできないので人とのコミュニケーションが苦手という人は日常からコミュニケーション能力を磨くことを意識して取り組んでいきましょう。

あん摩マッサージ指圧師の将来性

あん摩マッサージ指圧師は、ストレスの多い現代社会や高齢化社会において将来性の高い職業であるといえるでしょう。

現代社会はストレスが多く、癒しやリラックスを求めてマッサージに訪れる人が多くいます。あん摩マッサージ指圧師の施術は手を用いて患者さまの身体に直接触れるので安心感を与えてリラックス効果も得られます。あん摩マッサージ指圧師は独立開業ができる資格でもあるので、自分の治療院を開いて成功することが出来れば高収入を目指すこともできます。

また、あん摩マッサージ指圧師は介護施設に必ず一人以上配置することが義務付けられている機能訓練指導員になることもできるので、介護施設での業務も選択肢になります。現在は高齢化社会が進んでいるので、介護施設の需要は高まっていくと考えられるのであん摩マッサージ指圧師の資格を持っていることは大きなアドバンテージになるでしょう。