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柔道整復師は介護業界でも大活躍!柔整師が介護業界で働くメリット・デメリットを紹介

接骨院や整骨院で働くイメージが強い柔道整復師ですが、柔道整復師は介護業界でも活躍しています。高齢化が進む日本では需要が高まっており、今後もさらに必要とされていくでしょう。

介護業界では、ほとんどの柔道整復師が機能訓練指導員として働いています。そこで本記事では機能訓練指導員とはどんなものか、求められている理由や仕事内容、また柔道整復師が介護業界で働くメリットとデメリットについて紹介します。

柔道整復師が活躍している場所・業界

柔道整復師主は主に以下のような場所や業界で活躍しています。

▽柔道整復師の活躍する主な業界

  • 整骨院、接骨院
  • 病院、整形外科クリニック
  • 高齢者福祉施設、訪問リハビリテーション
  • スポーツトレーナー など

令和元年9月の厚生労働省の発表によると、平成30年末の柔道整復師の数は73,017人で、平成28年末に比べ7.2%も増加しています。柔道整復師の働き方は整骨院や接骨院のみではなく、整形外科や介護施設など幅広くなってきました。

そのなかでも介護業界における柔道整復師の需要は、高齢化社会の加速もあって高まるばかりです。介護業界においては、柔道整復師の多くが機能訓練指導員として働いています。そこで、柔道整復師が活躍の場を広げている機能訓練指導員とは何か、以下でその仕事内容や資格条件などについて解説していきます。

 

介護業界でニーズの高い機能訓練指導員とは?

介護施設などで働く機能訓練指導員の主な業務は、患者様1人ひとりに合わせたプランを立てて機能訓練を行うなど、入居様が自立した生活が営めるように支援することです。

機能訓練指導員は介護保険法によって定められている職種です。機能訓練指導員になるには定められている国家資格を取得していなければなりません。定められている国家資格は「看護師」「言語聴覚士」などがあり「柔道整復師」もそのなかの1つです。

介護業界で機能訓練指導員が求められる理由

高齢化が加速していくなかで、楽しく健康で長生きできる「健康寿命」が重要視されてきています。少しでも健康で長生きするためには運動機能が衰えないように訓練する必要があります。そこでリハビリのプロである「機能訓練指導員」のニーズが介護業界で高まっています。

また、デイサービスやショートステイ、特別養護老人ホームでは機能訓練指導員を規定人数以上配置しなければなりません。デイサービスや高齢者施設が増えていく昨今では、その需要も高まっています。

仕事内容と収入について

機能訓練指導員の配置が義務付けられている職場として、デイサービスを考えてみましょう。デイサービスにおける主な仕事内容は以下になります。

▽デイサービスにおける主な仕事内容

  • 運動機能向上計画書などの作成
  • バイタルチェック(血圧や脈拍、体温のチェック)
  • リハビリ機器を利用する際の指導
  • リハビリの実施
  • 体力測定の実施
  • 介護職員への指導 など

これらのほか、入浴・排泄・食事を含む介護や掃除・洗濯等の身の回りのお世話など、実際に携わる機会は多くないかもしれませんが、介護業務全般について知っておく必要があるでしょう。

また、機能訓練指導員の収入に関しては、平均年収348万円、月給で換算すると平均29万円程度です。

柔道整復師が介護業界で働くメリット

柔道整復師が介護業界で働くメリットはたくさんあります。主なメリットを3つにまとめてみました。接骨院や整骨院での働き方が合わない方は、介護業界の道も一度検討してみてはいかがでしょうか。

柔道整復師が介護業界で働くメリット1:転職に困らない

先述したように介護業界で機能訓練指導員としての柔道整復師の需要は、高齢者施設やサービスが増えていくにつれ高まっています。

短期間で職場を転々とすることは望ましいとはいえませんが、給料面や人間関係などに不満があり転職を考える場合でも、介護施設の数が増加傾向にあるため、新しい職場が見つかる可能性は比較的高いでしょう。

柔道整復師が介護業界で働くメリット2:拘束時間が長くならない

接骨院や整骨院の開業時間は11:00~20:00、21:00などとなっているところが多いようです。しかし、開業前の準備、開業後の事務処理などがあるため、開業時間イコール勤務時間ではありません。シフト制を導入しているところもありますが、月20~40時間程度の残業が発生する院もあり、1日の拘束時間が長くなる傾向にあります。

それに比べて介護施設やデイサービスの場合、勤務時間は08:30~17:30(休憩1時間)となっています。治療院に比べると残業時間も少なめでプライベートの時間も確保できそうです。

柔道整復師が介護業界で働くメリット3:さらなる資格取得でキャリアアップが可能

柔道整復師は5年以上の実務経験があるとケアマネジャー(介護支援専門員)の受験資格を得ることができ、さらなるキャリアアップも目指せます。また、機能訓練指導員としてデイサービスなどの開業も可能です。

柔道整復師が介護業界で働くデメリット

柔道整復師が介護業界で働くときにメリットはありますが、もちろんデメリットもあります。以下のようなデメリットが気になる方は介護業界で働くのは向いていないかもしれません。

柔道整復師が介護業界で働くデメリット1:治療経験がつめない

介護業界への転職となると、基本的に施術をすることはなくなります。そのため、治療院で磨いてきたスキルを生かす場は多くないでしょう。また、業務としてリハビリなどに付き添うことが多くなるため、治療経験を積む機会も限られます。

柔道整復師が介護業界で働くデメリット2:介護職もやらなくてはいけない

高齢化社会が進み、介護業界では人手不足に悩まされているケースが多くあります。人手が足りていない施設では、リハビリなどにとどまらず、さまざまな業務に関わることもあります。

業務が幅広く大変かもしれませんが、介護業務も学びながら機能訓練指導員の経験を積めばケアマネジャーなどキャリアアップや独立の道も開けるでしょう。

柔道整復師が介護業界で働くデメリット2:高齢者相手になるので責任を感じる人も

入居者は高齢者になるので、なかなか機能の回復結果が現れないこともあります。またリハビリをしたくないという方とのコミュニケーションの難しさを感じることもあるようです。

機能訓練指導員は資格所有者ということもあり、患者様や患者様の家族、そして職場のスタッフからも頼られる存在です。

一方で、同じ柔道整復師の資格を持った機能訓練指導員が職場に1人しかいないことも稀ではなく、判断を迷った時に相談する人がいないこともあります。

まとめ:介護業界で柔道整復師の需要は高まるばかり!キャリアアップの道も。

慢性的な人手不足となっている介護業界では、即戦力が求められます。その点、手に職があり国家資格者である柔道整復師の介護業界におけるニーズはますます高まっていくでしょう。

柔道整復師が介護業界で働く場合、機能訓練指導員として勤務することが多数です。機能訓練指導員として勤務すれば、柔道整復術だけでなく介護業務などの幅広い分野の仕事を任されることもあり、戸惑うことがあるかもしれません。

しかし、介護業界は好待遇が望めるほかケアマネジャーなどのキャリアアップも目指せるなど、やりがいもじゅうぶんにあります。また、高齢者は今後も増え続けていく見込みのため、機能訓練指導員の力は必要とされ続けるでしょう。資格取得者として頼られることや将来性の高さなどからも、柔道整復師の転職先としては有望な業界の1つといえるのではないでしょうか。

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