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柔道整復師の仕事内容ってなに?5つのギモンからすっきり解説!

主に整骨院や接骨院で活躍する柔道整復師。その仕事内容を、具体的に理解していますか?今回は、仕事内容や働く場所、やりがいなど、柔道整復師とはどんな仕事なのかを簡単に解説します。よくある5つのギモンから確認し「柔道整復師」という仕事の魅力を確認しましょう。

Q1:柔道整復師ってなにができるの?

まずは柔道整復師の仕事内容や活躍する業界、キャリアパスなどを押さえていきましょう。

柔道整復師の仕事内容

ほねつぎや接骨師としても知られる柔道整復師の仕事は、薬や手術なしに患者様の自然治癒力を引き出す治療を行うことです。ねんざや打撲、骨折、脱臼といったケガの回復をサポートしたり、固定やテーピングによって楽にしたり、ストレッチなどによるリハビリをしたりといった治療がメインとなります。

よく整体師と混同されることもありますが、整体師は資格がなくてもなれるのに対し、柔道整復師は国家資格を取得しないとなることはできません。

給与・待遇・キャリアパスはどんな感じ?

柔道整復師の主なキャリアパスは以下の通りです。

  • 整骨院や接骨院などの治療院での勤務
  • 整骨院や接骨院の独立開業
  • 病院の整形外科や整形外科といった医療機関での勤務
  • 高齢者福祉施設や介護施設での勤務
  • スポーツジムやプロスポーツクラブでの勤務

医療業界はもちろんのこと、スポーツや介護、福祉と、幅広い分野で活躍しており、待遇は勤務先によってそれぞれ異なります。給与も勤務先によって差がありますが、平均すると初任給は月25万円前後であることが多いようです。また、独立開業の場合は、将来的に年収1,000万円も夢ではないかもしれません。

どこで働く場合でも、柔道整復師としての仕事内容は変わりません。しかし、働く場所により、ケガへの対処やリハビリと、重点を置く内容が異なります。ただし、スポーツジムやスポーツチームで働く場合、熟練したスキルが求められる傾向にあるため、柔道整復師の資格を取得してもすぐに活躍するのは難しいでしょう。

 

Q2:柔道整復師のやりがいってどんなこと?

柔道整復師として働く人の多くは、自分の施術によって患者様の体の不調が改善することや健康になることにやりがいを感じているようです。人の健康をサポートして、笑顔になってもらえるのは大きな喜びにつながります。肩こりや腰痛など慢性的な疾患で訪れる患者様は、長期にわたって通院するケースも多く、深い信頼関係を築きやすいのも魅力です。

Q3:柔道整復師はどうやってなるの?

柔道整復師になるためには、どんなステップが必要なのでしょうか。

柔道整復師資格の取得が必須

柔道整復師になるためには、柔道整復師の国家試験に合格する必要があります。まずは高校卒業後、柔道整復師養成課程のある学校で3年以上勉強し、体やケガについての必須科目や公衆衛生学、病理学といった専門科目、実技を含めた柔道整復学を修了して、柔道整復師国家試験の受験資格を得ましょう。

そして、厚生労働省が毎年3月に実施する国家試験を受験し、合格してはじめて、柔道整復師として働くことができるようになります。

柔道整復師国家試験の合格率は?

柔道整復師国家試験の合格率は、少し前までは合格率90%程度だったのですが現在は60%前後となっています。以前と比べ、少し難易度が上がっている傾向にあるようです。ただし、狭き門というほどの合格率ではないため、しっかりと対策をすれば十分合格できる試験といえます。

Q4:柔道整復師として働く場所は?

柔道整復師の多くが活躍する整骨院や接骨院でも、グループ院と個人院では特徴やキャリアパスに多少差があります。また、その他の働く場所や得られるスキルについても、詳しく確認していきましょう。

整骨院や接骨院(グループ院、個人院)

柔道整復師の多くが働く場所といえば、整骨院や接骨院などの治療院が主です。柔道整復師としての実践的なスキルはもちろん、患者様の気持ちを汲み取るコミュニケーションスキルも必要になるでしょう。

治療院での就職を目指す人のなかには、グループ院と個人院の違いが気になる人もいるかもしれません。グループ院で働く魅力は、キャリアパスの広さや複利厚生・教育制度の充実が挙げられるでしょう。スキルを積んだのちに、治療院の院長や複数の治療院の管理職になるキャリアパスもあります。大手グループ院の場合、同期入社の仲間も多く、一緒に努力できるのも特徴的です。

対して個人院は地域に根差しているのが魅力の1つです。一定エリアの医療に貢献したいといった思いのある人におすすめです。マンツーマンでスキルを習得していくことになるため、尊敬できる院長がいる治療院に出会えるといいかもしれません。

活躍の場は整骨院・接骨院だけではない

「給与・待遇・キャリアパスはどんな感じ?」の項でも紹介した通り、柔道整復師の活躍場所は整骨院や接骨院だけではなく、スキルを身につけたのち、次なるキャリアを目指すこともできます。独立して自分の治療院を持ち、運営していくのも1つの方法です。ただし、その際には柔道整復師としてのスキルはもちろん、経営者としてのマネジメントスキルも必要となるでしょう。

病院の整形外科で活躍する柔道整復師もいます。医師や理学療法士など、ほかの専門知識を持つ人と一緒に働くため、より広い視点で学ぶことができるのが特徴です。整骨院や接骨院ではあまり見ない症例を持つ患者様に接する機会もあるかもしれません。

スポーツに携わりたいなら、スポーツジムに勤めるほか、プロスポーツチームと専属トレーナー契約を結ぶなどして、スポーツトレーナーとして働く道もあります。パーソナルトレーナーやアスレティックトレーナーなどといった民間資格を取得することで、より選手に関わることもできるでしょう。

介護や福祉施設で、体のケアに当たる柔道整復師もいます。施設の種類によっても仕事内容は異なりますが、柔道整復師の資格を取得していれば機能訓練指導員としても働くことができ、リハビリにも関わるケースが多いようです。将来的に介護関連の資格を取得することで、介護のスペシャリストとして勤務する道もあるでしょう。

Q5:就職活動の流れは?

柔道整復師の就職活動は、最終学年の国家試験に合格する前に終えているのが一般的です。受け入れ先の治療院や企業が人材確保のため、早期内定が増加傾向にあるためです。国家試験の合格発表以降の3月下旬に出回っている求人募集が、翌年の卒業生を対象としたものが多く、卒業までに就職先を見つけたいと思っていても、希望するような勤務条件の求人は少ないでしょう。そのため、ほとんどの学生が卒業認定試験や国家試験を待たずに就職活動をはじめます。具体的には卒業前年度の夏くらいに就職活動をスタートさせ、最終学年の秋くらいまでには就職先が決まっている学生が多いようです。

▽柔道整復師の就職活動<目安の流れ>

  • 前年夏ごろから:合同面接会や見学会に参加
  • 4月:最終学年に進級したら早々に履歴書の準備
  • 7~11月:就職活動と国家試験に向けた勉強
  • 10~12月:学校にて行われる卒業認定試験
  • 1月:受験手続
  • 3月上旬:受験
  • 3月下旬:合格発表
  • 4月:内定先で勤務開始

就職活動においては、就職セミナーに参加し、面接を経て、内定という流れになることが多いようです。インターンやアルバイト先の治療院にそのまま就職するケースもありますが、減少傾向のようです。国家試験に向けての勉強と就職活動を両立させる必要があり、大変ではありますが、早めに内定をもらうことで、より勉強に集中できるかもしれません。万が一、国家試験に不合格だった場合は、内定先との相談になるでしょう。

まとめ:柔道整復師は人の健康をサポートするやりがいのある仕事

国家資格である柔道整復師は、体の不調を改善したり、痛みを和らげたりする技術をもつ専門職です。スキルが必要になるため、簡単になれる仕事ではありませんが、患者様の健康をサポートできる、やりがいのある仕事でもあります。柔道整復師を目指すだけでなく資格取得後、どのように進んでいきたいかを検討してみてください。

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